1/11の日経夕刊に、1990年代をピークに減る一方だったスキー・スノボ人口に反転の兆しが見えているとあった。
そこに載っていたのが下の図。
スキー、スノボそれぞれの人口の内訳は以下のとおり。
年度 | スキー人口 | スノボ人口 | 合計(万人) |
1983 | 1040 | - | 1040 |
1985 | 1080 | - | 1080 |
1987 | 1220 | - | 1220 |
1988 | 1230 | - | 1230 |
1989 | 1520 | 7 | 1527 |
1993 | 1860 | 30 | 1890 |
1995 | 1630 | 40 | 1670 |
1997 | 1360 | 320 | 1680 |
1998 | 1400 | 400 | 1800 |
1999 | 1230 | 430 | 1660 |
2000 | 1160 | 470 | 1630 |
2001 | 1080 | 530 | 1610 |
2002 | 1090 | 540 | 1630 |
2003 | 760 | 430 | 1190 |
2004 | 710 | 520 | 1230 |
2005 | 710 | 520 | 1230 |
2006 | 610 | 420 | 1030 |
2007 | 560 | 400 | 960 |
2008 | 690 | 440 | 1130 |
2009 | 720 | 420 | 1140 |
2010 | 570 | 400 | 970 |
2011 | 630 | 340 | 970 |
2012 | 560 | 240 | 790 |
スキー人口のピークは1993年度の1860万人。
スキーブームに火をつけた映画「私をスキーに連れてって」が公開されたのは1987年の11月。
日本初の大型屋内スキー場「ザウス」がオープンしたのは1993年。
数字だけから見ると、オープン時期はちょっと遅かったのかもしれない。
スノボは90年代中盤から流行りはじめ、世間的に注目されたのは1995年頃。
ピークは2002年度の540万人。
スキー・スノボを合計した人口のピークは1993年だから
スキー客の減りをスノボが補うほどのブームにはならなかったことがわかる。
それでも、スキー・スノボで1500万人を超えていた1989年度から2002年度にかけての14年間は、ウィンタースポーツ華の時代だろう。
1997年度に落ち込んだスキー客が、1998年度にやや復活したのは長野五輪の影響だろうか。
2003年度の落ち込みが急激過ぎるのが目立つが、これは例年に比べて暖冬だったことが原因だと考えられている。
2010年度の落ち込みは震災の影響だろう。
スキー・スノボ人口の落ち込みに加えてリピート率も下降傾向
ピークの1993年度から比べると2012年度は41%のスキー・スノボ人口ということになる。
しかし、スキー場の混み具合(=スキー場の経営)を計る上でもう一つ大事な指標が、リピート率である。
スキーヤーやスノーボーダーが一シーズンに平均何度スキー場に足を運ぶかを示した「平均参加回数」をみると、90年代前半から後半にかけては約6回であったのに対し、2005年頃の数字で約4回と三分の二に落ち込んでいる。
つまり、41%の三分の二だからピーク時の27%ぐらいの客足になっているのだ。
利用者側からすれば、空いたゲレンデで、リフト待ちもなく滑れるのは快適そのものだが、スキー場が経営不振でつぶれたり、設備投資を怠って事故につながったりしたら本末転倒。
オーストラリア人がニセコをはじめとした北海道のスキー場に多く訪れているのは聞き知っていたが、最近は香港、シンガポール、マレーシア、タイからのスキー・スノボ客も増えてきたとのこと。
先日、私自身もニセコを訪れたが、レストランや宿での英語表記の多さに、街の本気度が伝わってきた。
なんとか頑張ってほしいところである。