角田光代さんのスポーツクラブ考

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先日購入した「1億3000万人のランニングバイブル」という特集のNumber Doの中に、直木賞作家でもある角田光代(「かくたみつよ」。今までずっと「つのだ」さんだと思っていた…)さんのエッセイが掲載されていた。

連載のタイトルは「なんでわざわざ中年体育」。
今回が連載1回目で、テーマは「スポーツクラブと果てなき夢」。

その内容が、可愛らしかったので、メモ。

スポーツクラブって、やめるためにあるのではないかと友人知人の話を聞いていて思うことがある。…やめるために、なぜ入会するのかがわからない。

いやぁ、本当にそう。

自分は幸か不幸か、スポーツクラブが苦手なタイプだし、スポーツクラブに行かなくても済む身体を動かす趣味を持っているのでお世話になっていないが、周りの人間を見ていると、角田さんのおっしゃる通り。

続かない人は多いし、やめる人も多い。
「最近行ってるの?」と訊いた時に、仮に行っていれば行っていたで、過剰に行ってることをアピールしてくるのも、スポーツクラブ通いの人の特徴のような気がする。

なんたる皮肉だろう。自分で毎日できないからスポーツクラブにいくのに、毎日頑張るくらいスポーツクラブでがんばらないと理想体型にはならない。

そうよねぇ。スポーツクラブに行き続けられる人は、スポーツクラブがなくても大丈夫そうではある。

私はじつはスポーツクラブに夢を抱いている。
 
いつかもっと年をとって、今ほど忙しくなくなったら、1日じゅうスポーツクラブにいる、というのがひそかな夢なのだ。朝9時にいって、マシンジムでメニュウをこなし、昼まで泳いで、お昼を食べて、午後は興味のあるプログラムに参加して、そのあとジム内にあるマッサージを施術してもらって、夕方おうちに帰る。そんな暮らしがしてみたい。
 
運動嫌いなのになぜそんなことを思うのか、自分でもよくわからない。わからないながら、そんなふうな暮らしがしたいなあ、と思っている。
 
きっとスポーツクラブというところは、そういうところなのだろう。運動の、得意な人よりもむしろ苦手な人、好きではない人のなけなしの運動心をくすぐり、はてなき夢を見させるような、そういう場所なんだろう。

なけなしのなけなしの運動心をくすぐり、はてなき夢を見させる」。
ここが好きだなぁ。


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