沖縄の貧困率が高いというニュースを聞いて

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1/6の沖縄タイムスの記事「沖縄3世帯に1世帯が貧困状態 子どもの貧困も全国最悪」が話題を呼び、Yahoo!のトップページのニュースにも取り上げられていた。

hinkonritsu_2012

掲載されていた上の2012年の数字を見てもわかるとおり、沖縄の貧困率(34.8%)は全国平均の18.3%を大きく上回り、ワースト2位の鹿児島(24.3%)を10%以上も上回っている

そもそも、「貧困」の定義がわからないと、この数字の意味もわからない。

沖縄タイムスには「沖縄県内で必要最低限の生活を保つための収入がない人の割合」と説明されているが、要は、その基準以下だと生活保護を受けるレベルの収入しかない状態を貧困と云っているわけだ。

沖縄が収入が低いのは知っていたが、生活費も低いから、実際は貧しくはないのでは…… と思っていたが、調べてみたところ基準となる額(最低生活費)は都道府県毎に異なっていた。

2007年の数字だが、沖縄は95万円。一番高いのは東京で133万円。一番安いのは沖縄ではなく、茨城の91万円だった(意外!)。

だから、沖縄は本当に貧しいのだ。
(ちなみにもっとも貧困率が低いのは、静岡で9.4%)

上のグラフで、「子どもの貧困率」は、18歳未満の子どもがいる世帯の貧困率。「ワーキングプア率」は、働いている人がいる世帯なのに、収入が最低生活費に届かない世帯の率。


沖縄の貧困は今にはじまったことではない。
私が小さい頃から、沖縄は貧しかった。

しかし、上のグラフで、いずれの数値も、2007年からの5年間で結構上がっている(悪くなっている)のが気になる

山形大学の戸室氏のレポート『近年における都道府県別貧困率の推移について―ワーキングプアを中心に』(PDF)によると、1992年:28.4%、1997年:26.6%、2002年:30.2%、2007年:29.3%、とずっとワースト1ではあったが、92年からの15年間の動きよりも、明らかにこの5年の変化が大きい。

今回のニュースが出て、各メディアが沖縄の貧困について記事を出していたが、この5年の変化について説明されているものはなかった。どれも、歴史的な原因や産業構造の問題にさらっと言及する程度。

沖縄の貧困率が高いのは誰のせいなのか

私たちは、沖縄の人が貧しいのは、暖かい風土の中のんびりと過ごしていて、自業自得だと思いがちなところがある。発展途上国で飢餓に苦しんでいる人々には同情しても、沖縄の貧しい人に対しては、「もっと、お前ら頑張れよ」「おれらは、ちゃんとしてるぞ」と声をかけたくなるだろう。

しかし、果たしてそれが正しいのだろうか。
例えば、片親で生活保護ギリギリの収入しかない家で育った人に、その悪いスパイラルから抜け出すパワーを要求できるものだろうか。

小さい頃から塾に通い、私立の中学や高校に入り、当然のように大学に行く。
そんなレールがひかれた暮らしをしている多くの人々。
もちろん、遊ぶ時間を削って勉強し、苦労もしてはいる。
しかし、実際は親がひいたレール、もしくは家庭が醸し出している雰囲気に従っているだけなのだ。

以前読んだ『不平等社会日本/佐藤俊樹著』に詳しく説明があったように、機会の不平等が貧困を生んでいる。そして、機会の不平等の是正を、本人たちの自助努力に委ねてもしょうがない。

今回、いくつもの沖縄の貧困に関する記事を見たが、なかでもいちばん刺さったのが、こちら。
沖縄の子どもの貧困 vol.1 -増加する子どもの貧困- | 沖縄移住<iju.okinawa>』。現状をわかりやすくしっかりと伝えようとする熱意に溢れている。貧困の一番の問題は、子どもから希望ややる気を奪ってしまうこと

貧困は、一朝一夕に解決する問題ではないだろう。本来は、国や自治体にしっかり舵をとってもらわないといけない事項だが、個々人でも微力ながらサポートはできるわけで。
上の記事でも紹介されているが、沖縄で困っている方々に寄付や寄贈ができるサイトへのリンクをはっておこう。

沖縄まちと子ども基金 | みらいファンド沖縄
フードバンク セカンドハーベスト沖縄

まずは、自分が出来る、小さな一歩から。


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