好きなものに囲まれて暮らすのも悪くない?

模倣犯/宮部みゆき著

もほうはん

上下合わせて1,400ページを超す、圧倒的なボリューム。 読み終わって強く思うのは、救いがあるラストで良かったということ。 どっぷりとこの世界の中に入りきって、打ちのめすだけ打ちのめす終わり方だったら、精神的につらかった・・・

革命社長/吉越浩一郎著

かくめいしゃちょう

一時期、異端の経営者として脚光を浴びていたトリンプの社長である吉越浩一郎氏。 その後、いろいろと問題があり、たたかれたりもしていたが、2005年に出された本書には、彼の経営の特長が示されていて、勉強になる点も少なくなかっ・・・

リヴィエラを撃て(高村薫著)を読んで

十年ほど前に一度読んだことがあったものを、再読。 丹念に取材した内容を骨太な小説に落とし込む手腕では、日本有数といっても過言ではないだろう。個人的に、この作者にはかなり信頼を置いている。 本書も上下にわたる大作ではあるが・・・

脳科学がビジネスを変える(萩原一平著)から学んだこと

のうかがくがびじねすをかえる

この一年の間、何冊か読んできた「脳科学」「心理学」から「ビジネス」を考える著作。 今まで読んできたものよりは、やや学術的というか、堅い本ではあったが、表現を易しくしてこの分野の専門外の人にもきちんと伝えようとする意図は伝・・・

骨肉の倫理/石川達三著

こつにくのりんり

表紙をめくったところにこうある。 「人間はそのエゴイズムによって、他人に対するよりも、肉親(=骨肉)を激しく憎む。むしろ骨肉であるがゆえに憎悪は他人に対する場合よりもさらに激化する」と。 本書は昭和30年代に書かれたもの・・・

舟を編む/三浦しをん著

ふねをあむ

三浦しをん著のベストセラー、映画化もされている。 話の内容もうっすらとは知っていて、興味は持っていた。 今回、一年ほど前に、楽天koboのキャンペーンを利用して無料でダウンロードしていたのを、ようやくiPadで読んでみた・・・

法医学のミステリー/渡辺孚著

初版が昭和53年と古い本ではあるが、血液型検査や父子鑑定から、戦後の政治関連の大型事件、はたまた婚前交渉がらみのやわらかい話まで、話題は多岐にわたり、興味を惹かれる点がいくつもあった。 以下、列挙する。 冤罪について。 ・・・

怪しい探検隊アフリカ乱入/椎名誠著

両親、特に父親が椎名誠好きで、家には何冊も本があった記憶がある。 自分自身は、椎名誠の本をちゃんと読んだ記憶はないが、家族の影響もあるし、雑誌のコラム等ではよく目にしていたので、ずっと身近には感じていた。 これも、父親か・・・

インド大修行時代/山田和著

いんどだいしゅぎょうじだい

今年あたり、休みをとってインドに行ってみようかなと思い、本書を手に取った。 まず、作者の旅の定義が面白い。 ・ガイドブックを持たないこと ・一人旅であること ・現地で詳細な計画を立てること ・貧乏旅行に固執しないこと の・・・

愉楽の園/宮本輝著

ゆらくのその

かなり好きな部類に入る、作家の一人、宮本輝。 大阪への往復の移動の際に読もうと、本書を手に取る。 もともとは文藝春秋に連載されていたもので、連載期間は1986年5月号~1988年3月号まで。 舞台はタイ、バンコク。 80・・・

長崎ぶらぶら節/なかにし礼著

ながさきぶらぶらぶし

長崎には少なからぬ縁があり、本書をチョイス。 ただし、どうもこのタイトルは好きになれない。 舞台は明治15年頃から、昭和の前半にかけての長崎。 芸者という稼業について。 色気があれば休む間もなく口説かれるし、色気がなけれ・・・

【第二章】WordPressの.htaccessが勝手に書き換えられて、しかもパミッションが444になるときは…

先日の投稿で、管理しているWordPressサイトがマルウェアによって改ざんされたことを書いたが、まことに残念なことに、それだけでは終わっていなかった。 (そうなることはうすうす予想はしていたが……) あれ、何かおかしい・・・

着想の技術/筒井康隆著

確か、だいぶ昔に、父から譲り受けた本のはずである。 作家がどうやって着想を得るのかについてのエッセイ集。 今まで読んだことがないタイプの本だったが、途中、難解な箇所があり、そこは読み進めるのに苦労した。 一方で、自己分析・・・

沖縄の貧困率が高いというニュースを聞いて

1/6の沖縄タイムスの記事「沖縄3世帯に1世帯が貧困状態 子どもの貧困も全国最悪」が話題を呼び、Yahoo!のトップページのニュースにも取り上げられていた。 掲載されていた上の2012年の数字を見てもわかるとおり、沖縄の・・・

宇野千代が編集した「中村天風の生きる手本」を読んで

数年前に友人からいただき、途中まで読んだっきりになっていたものを、あらためて最初から読み返した。 中村天風が昭和30年代に行なった講演(作中では「講話」となっている)を、宇野千代が編集したもの。 まず、第一に、内容はとも・・・

ゴールデンボーイ/スティーヴン・キング著

「刑務所のリタ・ヘイワース」と違って、こちらはホラーというか、サスペンス要素が強い。 ただ、前半がやや間延びする。その理由の一つに、翻訳ものだということがあるだろう。訳が悪いとのではなく、固有名詞を含めて考えながら読まな・・・

刑務所のリタ・ヘイワース/スティーヴン・キング著

『ショーシャンクの空に』の特典DVDボックスに、原作となったスティーブン・キングのこの小説も入っていて読むことに。 おおよそは映画と内容が同じ。 ただ、語り部たるレッドの色が強い。 また、映画では省かれている、細かい部分・・・

【序章】手塩にかけたWordPressサイトが改ざんされてから復旧させるまで

久々のWP関連の投稿。 それも、あまり楽しくないやつ。 そう。 数年ぶりに管理しているサイトのいくつかが改ざんされてしまった。。。 (このブログは被害に合っておりません。ご安心を) 対応が一段落したので、同じ目にあってし・・・

もうひとつの恋/俵万智著+浅井慎平写真

普段、俳句や短歌を読むことはほとんどない。 ただ、俵万智さんについては、親が好きだったこともあり、幸運なことに私も触れる機会が時々ある。 本作は1988~89年に「月刊カドカワ」に連載された、浅井慎平氏の写真と俵万智さん・・・

死の壁/養老孟司著

養老さんの本は、遠いむかーしに読んだことがある記憶が微かにある。もしかすると、それは本ではなく雑誌のコラムか何かだったのかもしれない。 おそらく、脳に関するテーマだったはずで、興味深く読んだのは覚えている。当時、氏は医学・・・

テレビを消しなさい/山本直樹著

もちろんエロさも含めてだが、その独特の世界観と絵が好きな漫画家、山本直樹。 これは、マンガではなくエッセイ集。 各エッセイがいつ書かれたものかは正確にはわからないが、登場する物事から判断して、1990年代から2000年代・・・

伊集院静氏のエッセイ「兎が笑ってる」を読んで

私の中の、伊集院静氏のイメージといえば、白シャツで小奇麗で、歳をとっても色気があり、遊び方を知っている大人。 作品については今まで接したことがなく、ようやく本書で触れることができた。 とはいえ、本作品はライトタッチなエッ・・・

第一阿房列車/内田百閒著

内田百閒(うちだひゃっけん)の名エッセイを久しぶりに読み直した。 云うまでもなく、旅のお供、特に列車での旅のお供には最適な書である。 以下、心に留まった箇所。 阿房と云うのは、人の思わくに調子を合わせてそう云うだけの話で・・・

女子同士の「髪の毛を切らせる法則」とは

目下、断捨利継続中。 手持ちの雑誌を整理していたら、芥川賞作家である川上未映子氏がhanakoに連載している「りぼんにお願い」というエッセイの中で、女子同士の「髪の毛切らせる法則」について触れてあり、それが面白かったので・・・

橋本治の少年犯罪と報道姿勢に関するエッセイを読んで

以前、「広告批評」に連載されていた(広告批評が廃刊になっていたことを今日初めて知った)橋本治氏のエッセイ「ああでもなくこうでもなく」。 当時、広告業界に身を置いていたこともあり、時々氏のエッセイを読むのが楽しみだった。 ・・・

マーケターを笑うな! 「買いたく」させる発想法/山本直人著

心理学も関わってはいるが、シンプルにマーケターの指針を示している著作。 以下、参考になった点。 ( )内は私の意見等。 ・「何か買いたい」「どこかに行きたい」という気持ちだけがあって、具体的な中身はあいまいのとき。すなわ・・・

「なぜ、それを買ってしまうのか」加藤直美著

脳科学や心理学の観点から、人が「ものを買う」ことに付随するあれこれを解き明かしていく内容。 今までに読んだ本と重複する内容もあったが、全般的に示唆に富む内容だった。 以下、興味を惹かれた点を列挙。 人は、価値のあるものは・・・

遠藤周作の長編小説「ただいま浪人」を読んで

自分自身も浪人経験があったこともあり、十年来読もうとしていたが、ずっと本棚の片隅にあり続けた本。 というのも、700頁を超す大作なうえに上下に分かれてもいないので、文庫といえども持ち運びにも不便だし、読み始めるのに気合い・・・

ひとたびはポプラに臥す(6)/宮本輝著

先日読んだ(4)に続いて最終巻の(6)。 なぜ、変則的にこの2冊のみかというと、諸事情によりこの2巻のみしか持っていないためという、いい加減な私の性格ゆえ。 とはいえ、作者や編集者の意図にはそぐわないかもしれないが、この・・・

【書評・感想】 イシューからはじめよ-知的生産の「シンプルな本質」/安宅和人

ベストセラーとなっているビジネス書。 研究やコンサルタンティング業務等に直結して役に立ちそうな内容で、自分の業務にドンピシャの内容ではないが、それでもいくつかのエッセンスは参考になった。 以下、記憶に留めておきたい箇所を・・・

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